第二回 夢とカレー時間

カレー時間の概要については第一回「幸せとカレー時間」をどうぞ。

 

「あなたの夢は何ですか」

昨日、僕はとあるバーにいました。
僕が社会人になってから少しして、お酒やご飯に興味を持ち始めた頃、

「家の近所にバーがあるみたいだ」とたどり着いたお店。

「いらっしゃいませ」と迎えてくれたバーテンダー。

歳は僕の一つ上、同年代ということもあって、話も盛り上がり
今思えば盛り上げてくれたんだろうけど、
バー初心者の僕はすごく安心したのを覚えている。
とても居心地がよくて、2日連続で行ったのを覚えている。

そこからちょくちょく通うようになって、ウイスキーに詳しいそのお兄さんに勧められながら、
楽しいお酒との時間を過ごさせてもらった。

昨日はそのお兄さんがお店を卒業する日。
自分のお店を持つため、勉強のためにしばらくイギリスに旅立つのだそうだ。

前々からそんな話は聞いていて、
その時、僕はただ「ああ、すげえなー」って思うだけだった。

時は経ち、僕は30歳、お兄さんは31歳。
いわゆる節目と言われる歳を迎え、僕は「自分の生き方」について考えるようになった。

昔から何かと色々やってきた気はするけど、飽き性の僕は「コレ」というものがない。
自分はこういう人間です、という名刺がない。

お兄さんは旅立つ。自分の名刺を手に入れるために。
「今の俺の歳でオーナーはこの店持ったんだからやっぱり凄いし、超えなければいけない存在」

僕は「何かを始めるのに早い遅いはないですよ、きっと」

半分自分に言い聞かせるように言った。

お兄さんは自分の名刺を手に入れ、帰ってきたらきっと素敵なお店を開くために進むのだろう。

その時僕は、

その時僕は。

帰ってきたら大手を振って、1杯ご馳走できるような。

「僕はこういう人間になりましたよ」と言って迎えられるように。

本日のカレーは卒業の日、偶然突き出しで出てきた「18禁カレー」
いわゆるジョークグッズ的な扱いの激辛カレーだ。
辛いというか、痛い。頭の血管ピクピクする。

激辛カレーを片手に、お兄さんを見送る大勢のお客さんと酒を飲み交わした。
お兄さんはとても幸せそうに笑っていた。

「あなたの夢はなんですか」

なりたい自分になれていますか。

 

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